ホワイトバンドという 「商品」 について
( 2005/09/17 )


 ホワイトバンド身に付けて、貧困を無くそう ―。

 「ホワイトバンド」 を知ったのは、何がきっかけだったろうか。 多分タワーレコードで売っているのを見かけたのがはじめだったと思う。 その後、雑誌や新聞、テレビCMまで流れるようになり 「売り上げの一部が寄付される」 リストバンドなんだな、と漠然と感じたのを覚えている。

 それからしばらくして 「ホワイトバンド」 を購入したのは、飲みに行った帰りに立ち寄ったコンビニだった。 レジ脇においてあるホワイトバンド、そして 「ほっとけない世界の貧しさ」 「3秒に1人の子供が貧困で死んでいる」 という強烈なキャッチコピーを見て300円で購入した。

 それから3週間後くらいだろうか、ホワイトバンドの裏に書いてあるURL 「http://www.hottokenai.jp/」 にアクセスした時のことだ。
  「300円の内訳」 というPDFファイルを見たとき、 「ホワイトバンド」 の売り上げ金がまったく寄付されてないという事実を知った

 その時に 「だまされた」 という気持ちが沸いた。 タバコを吸う僕にとって300円というお金は 「タバコ1箱分」 でしかないが、寄付をしたつもりがそうではなかったという事に、なんともいえない気分の悪さを感じた。

 しかも、同じく寄付目的ではない各国のホワイトバンドはというと、アメリカの 「one」 は1ドル、ヨーロッパの 「make poverty history」 は1ユーロと、日本のものの半額以下である。 差額の200円はドコへ消えたのか。

  「売り上げの1%も募金にはならないよ」 という事を前面には出さないで、人の善意に訴えるような広告に問題はないのだろうか。 売上金が原価・広告費・流通費・経費のみに利用されるのであれば、販売時にそれをしっかり明示すべきだ。 HP上に内訳が掲載してあるので意図的に隠しているわけではないのかもしれないが、雑誌広告やCFを見ただけではわからず、その点の広報不足は否めない。

 始めから知っていれば購入しなかった人間は多いのではないだろうか。 集めた資金の用途も不透明( 未定 )である。 ボランティアを前面に押し出した商法ではないのかと疑問を感じざるを得ない。

 100万人が購入待ちで、オークションでは高値がつくという異常な事態になっている日本版 「ホワイトバンド」。 メディアや著名人を多用した販売戦略は、一般企業としてであれば賞賛に値するものかもしれないが、非営利団体のものとしてはどうなのであろうか。 なぜなら、ただ単にホワイトバンドを身に着ける人間を増やすことが目的ではないのだから ……。 何人の日本人が日本版 「ホワイトバンド」 の事を詳しく知っているのだろうか?

 募金を兼ねたいのであれば少々高値ではあるが 「TsunamiAID」 のブルーバンド(7.95ドル)をお勧めする。 こちらは純益の100%が寄付されるのだ。

 善意を利用したキャンペーンがブームになる国、日本。 ミーハーな国民の目が覚める日はくるのか。